2007年 09月 16日
映画「日本の青空」(日本、2007年) |
近所でやっていた自主上映会で見ました。GHQの憲法の草案に影響を与えたという憲法学者、鈴木安蔵を主人公に、日本国憲法成立への過程を描いた映画です。
鈴木は治安維持法違反で懲役を受けた後、職を得られなくても憲法の研究を続けました。戦後、民主的な社会をつくるために働くことができた人は、暗黒時代の中でも新しい時代の準備を進めていたんですね。
日本国憲法が自由民権運動を引き継いでいることが分かる描き方は良かったけれど、鈴木たちの憲法研究会に焦点が絞られ過ぎていて、戦争が終わったことを国民がどう受け止めたのかなど、当時の社会の雰囲気があまり描かれてないのが物足りませんでした。
戦争の条項について、戦争は二度といやだと鈴木たちは考えているのだが、「天皇から国民に主権が渡すからといって、国民軍を持つことを憲法に書き込むわけにいかない」と悩むあたり「戦争放棄」が、当時の日本人の考えの枠を超えていたことが分かります。
テレビの国会中継で安倍首相が、今の憲法は押し付けられたものと話す場面も出てきますが、その首相がこんなに早く退陣するとは映画をつくった人たちも予想しなかったでしょう。まだ今年できたばかりの映画なのに、歴史がはやい速度で進んでいることを思い知りました。もちろん安倍首相が辞めたからといって、改憲の危険が遠ざかったわけではないですが。
鈴木は治安維持法違反で懲役を受けた後、職を得られなくても憲法の研究を続けました。戦後、民主的な社会をつくるために働くことができた人は、暗黒時代の中でも新しい時代の準備を進めていたんですね。
日本国憲法が自由民権運動を引き継いでいることが分かる描き方は良かったけれど、鈴木たちの憲法研究会に焦点が絞られ過ぎていて、戦争が終わったことを国民がどう受け止めたのかなど、当時の社会の雰囲気があまり描かれてないのが物足りませんでした。
戦争の条項について、戦争は二度といやだと鈴木たちは考えているのだが、「天皇から国民に主権が渡すからといって、国民軍を持つことを憲法に書き込むわけにいかない」と悩むあたり「戦争放棄」が、当時の日本人の考えの枠を超えていたことが分かります。
テレビの国会中継で安倍首相が、今の憲法は押し付けられたものと話す場面も出てきますが、その首相がこんなに早く退陣するとは映画をつくった人たちも予想しなかったでしょう。まだ今年できたばかりの映画なのに、歴史がはやい速度で進んでいることを思い知りました。もちろん安倍首相が辞めたからといって、改憲の危険が遠ざかったわけではないですが。
by yasuko_kanda
| 2007-09-16 22:52
| 映画